椿大神社献茶式・拝服席(濃茶席)

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少し間が空いてしまいましたが、平成26年11月8日(土)椿大神社献茶式について、備忘の意味も兼ねて記しておきます。
失念だらけでお見苦しいですが、行けなかった人の想像の一助となれば幸いです。

椿大神社献茶式 拝服席
平成二十六年十一月八日

主、 官休庵
於、 鈴松庵

○ 床  真伯一行 廬山雨夜草庵中
○ 花入
○  花 白玉、西王母、榛(ハシバミ)
● 香合 手造 利休所持黄瀬戸写
○ 釜
○  縁 伊勢神宮宇治橋古材
○ 水指 銘 さび介 少庵所持
● 茶入 瀬戸 宗旦所持
● 茶碗 文叔手造 木守写 銘 じゅくし
○  替 了入 赤
● 茶杓 一翁作 竹 銘 一滴
○ 御茶  柳桜園詰
○ 菓子 深山路

●・・・寄付に飾られていたお道具
○・・・席中で使用されていたお道具

寄付でも本席でも、とても解り易くご説明いただいたので、ありがたかったのですが、記憶が得意でない私の頭にはなかなか留まってはくれず、心苦しいです。
間違いなどがありましたら、ご指摘ください。

掛物は「廬山雨夜草庵中」、白居易の詩とのことです。
難しいことはわかりませんが、この神社、茶室の立地、季節にすごく合っているように感じました。
真伯の一行物は大変希少だそうです。

花入は失念しましたが、口の形状が特徴的な花入に紅白の椿、榛の照葉と炉開きの室礼でした。

香合は寄付に飾られていましたが、宝珠のような形で直斎か文叔の手造だったと思います。

炉縁は印象的でした。
宇治橋の古材なのですが、側面は木地で上面だけ塗りになっており、古材の雰囲気を残しつつ広間にも対応できるようになっているそうです。

水指は小庵所持の銘「さび介」。
水指にも銘が付くことがあるのですね・・、それほど貴重な道具をお点前で使用されるとは。

茶入は宗旦所持の古瀬戸で、特に銘はなかったと思います。
角のない優しい表情の茶入でした。

茶碗は文叔手造の「木守」写し。
先日のNHK番組「京都国立博物館~みやこの美へようこそ」で井浦新さんがいただいていたお茶碗と同じものでしょうか。
やはりこの季節、武者小路千家にとって木守は欠かせないもののようです。

茶杓は一翁作の銘「一滴」。
節の位置が切り止め寄りにあり、節から櫂先までが長くなっています。
その滴のような姿から一滴という銘になったようですが、一滴は一滴でも粘度の高い一滴といいますか、スローモーションの一滴といいますか、念のこもった一滴といった感じがしました。
どんなに大きな大河でも元を辿れば一つの滴から始まっているといった内容の軸をどこかで見た気がしますが、現在の武者小路千家の流れもこの一翁の一滴から始まっているということでしょうか。

お茶は柳桜園、銘は失念しましたが、とても美味しかったです。
この地の水が美味しいことも関係しているかもしれません。
お菓子は地元の菓子舗とのことでしたが、こちらも大変美味しくいただきました。

色々な方から「家元が席を持たれるのは貴重ですよ」と説明を受けましたが、
確かに○○会、○○官休会など各会が席主のお茶会には何度か伺ったことがありますが、家元席というのは今回初めてでした。
皆さんのおっしゃるとおり、お道具の取り合わせも席中の心配りも、頭が下がるばかりでした。

(NHK水曜 F.M. 記)



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