先日、揚輝荘を訪れたところ、木々の中から突如透明な茶室が現れました。
椙山女学園大学橋本雅好研究室による「記憶の結晶」というアート企画のようで、
かつて揚輝荘に存在していた「西行庵」の記憶を再現しているとのことです。
ふとしたことがきっかけで、その場所の昔の風景や生活を想像することがあります。
都会のビルの谷間に古い平屋の木造家屋を見つけたとき、
城址でわずかに残っている石垣を見たとき、
茶碗に残る陶工の指跡を見たとき、
自分が生きていない時代であるにも関わらず、想像が拡がってゆきます。
今回の展示はそのような記憶の辿り方とは少し違う気がします。
あえて自然素材でない材料で製作されているからでしょうか。
何かもっと積極的に過去から茶室がやって来ているような・・・。
うまく表現できませんが。
揚輝荘公式ウェブサイト
http://www.yokiso.jp/
(NHK水曜 F.M. 記)