NHKの朝ドラ「まれ」で「陶胎漆器」が採り上げられています。
陶胎漆器とは陶磁器の上に漆を施した器のことで、
能登、輪島の塗師がフランスの陶磁器ブランドとコラボすることによって、輪島塗の可能性を拡げようと奮闘するといったストーリーです。
この陶胎漆器、歴史は非常に古く、縄文時代にまで遡るとか。
その後、釉薬の技術の発展とともに使われなくなっていったとのことです。
漆器は素地の素材によって○○胎という呼び名で分類されるそうで、
最も一般的なものは素地に木を使用する「木胎(もくたい)」、
素地に紙を使用すると「紙胎(したい)」、
金属を使用すると「金胎(きんたい)」、
陶器を使用すると「陶胎(とうたい)」となり、
竹を編んだものを素地にしたものは竹胎ではなく「籃胎(らんたい)」、
動物の皮を素地にしたものは皮胎ではなく「漆皮(しっぴ)」、
布を素地にしたものは布胎ではなく「乾漆(かんしつ)」
と呼ぶそうです。
私が知らないだけかもしれませんが、お茶道具で陶胎はあまり聞かない気がします。
籃胎、紙胎、乾漆については薄器や菓子器で使われますので、馴染があります。
漆皮も蓋物などで見かける気がしますが、金胎と陶胎については、どうもイメージが湧きません。
どのような質感になるのかとても興味があります。
しかし、漆の幅の広さには驚かされます。
様々な道具や建具などにも使用される漆、
漆を扱えたら人生3倍は楽しくなるだろうと思うのですが、
漆に3回かぶれている私としては、ちょっと怖くて手が出せません・・・。
紺谷弥太郎のモデルとなった塗師
塗師屋 大崎庄右ェ門
http://www.osakisyoemon.jp/
(NHK水曜 F.M. 記)