火曜会9月のお稽古は重陽の節句や中秋の名月にまつわるお話が自然と上がり、簾戸をお取替えいただきましたことなど、様々な角度からだんだんと秋の深まりが感じられました。またフィンランドの方が見学に来られるなど、話題に事欠かず、時間が過ぎるのを速く感じるお稽古となりました。お稽古の場を整えてくださった、先生、先輩方にお礼申し上げます。
寄付きには釈迢空の短歌「山深くわれは来にけり 山深き木々のとよみは音やみにけり」
調べてみますと、八戸の山伏小路を訪れた際に詠んだ歌だそうです。「とよみ」とは「響き」のことだそうです、「木々の梢の音やみにけり」と詠みかえられたものもあるそうです。山奥まで歩き続けていたら、風が木々を鳴らし、その後の一瞬の静寂。心しずまった状態でお稽古に臨ませていただけます。
9月は皆具をご用意いただきました。三島しのぎ紋とのこと。柔らかい色合いに秋の訪れを感じます。
主菓子は「着せ綿」ですがシートがかぶった状態です。しかも上下が逆です。準備している中、撮影させていただいています。ご容赦くださいませ。旧暦の9月9日は、重陽の節句と呼ばれ、平安時代には前日の9月8日に菊の花を真綿でおおって菊の香を移し、その翌日の朝に露に湿ったこの真綿で顔にあてて、若さと健康を保とうとする行事があり「菊の着せ綿」だそうです。
後半のお稽古の主菓子は稲穂。
お棗は秋草のお棗。木地が見えているのですが、漆は塗られているそうです。漆は色がついていると思っていたのですが、お勉強させていただきました。やんわりとした雰囲気で温かさを感じながらお点前させていただきました。
主茶碗は信楽。どっしりとしたお茶碗でした。
替え茶碗は六瓢のお茶碗。着せ綿とともに、健康長寿のお心遣いいただきました。わたしもさりげなくそういうご趣向ができるようになりたいものです。
お掛物は「水中に月」。明鏡止水、中秋の名月にふさわしいお掛物です。心の波も静まりますと、心の月もはっきり見えるという意味もあるかと思います。
お花は浜菊、縞すすき。お花入れは花屏風。菊の節句にふさわしいお取り合わせ。浜菊は位が高いから、今回は他のお花と並べていない・・とのことです。
後半は白桔梗、蓼の花、黄水引。
フィンランドのM様もご見学にいらっしゃいました。H様と共に・・。お稽古後に一枚お写真撮らせていただきました。茶の湯の素晴らしさが伝わっていることを願います。
お道具ひとつひとつに先生の思いを感じます。9月のお稽古も楽しくお勉強させていただきました。先生、先輩方ありがとうございました。(M.D記)
いつも、素敵なブログ有難うございます。
私は先生のNHKの教室で習っておりますので、
先生のご自宅でのお稽古の様子、お道具の数々を
見る事ができ、大変勉強になります。
毎月、季節に合ったお取り合わせに感動致します。
私ももっと感性を磨かねばと思います。
これからも、色々な情報を楽しみに致しております
ha-na様、コメントいただきまして恐れ入ります。最近、お濃茶のお勉強を始めさせてもらったばかりの未熟者ですので、理解不足や乱文なこともあるかと思いますが、勇気をもって投稿させていただいています。撮影の許可をしてくださった先生あってのことですし、そういう先生を師に持ったことをありがたく思います。ブログを書くにあたり、調べものをすることが私にとってもお稽古の復習も兼ねて、いいお勉強になっております。願わくば、様々な形で季節ごとのお話がブログで盛り上がるといいですね。今後ともよろしくお願いいたします。