11月は熱田神宮月釜の準備のお話が活発になる中、炉開きのお稽古となりました。火曜会のお稽古風景をレポートさせていただいているのですが、今回は金曜会午前のお稽古にお邪魔させていただいた時のお稽古風景も撮影させていただきました。熱田神宮月釜の準備も忙しい中、お稽古の準備をしていただいた先生、先輩方にお礼申し上げまして先に進ませていただきたいと思います。
寄付きには炭焼き職人の絵をご用意いただきました。暖を取りたくなる季節になってきます。
そしておぜんざいをいただきました。おもちも網で焼いていただきまして美味しくちょうだいいたしました。実はお稽古風景のブログを初めて書かせていただいたのが昨年11月。昨年はおぜんざいの画像なしという状態から始まりました。初心にかえりまして炉開き及びおぜんざいのことをコピーアンドペースト。
11月は炉開き、口切りなど「茶人の正月」と呼ばれる特別な月です。 本来、炉開きは旧暦10月の最初の亥の日(例年、10月の30日前後)に行うものです。 茶家だけではなく、一般に囲炉裏や炬燵にも亥の日に火を入れる習慣があります。 亥は勢いが良く… 寒い冬中、火の勢いを絶やさぬように。 亥は子だくさんなので… 子孫繁栄につながる。 と、されています。 旧暦10月の初めの亥の日に餅をついて配り、それを亥の刻に食して無病息災のおまじないをするという、中国の古い風習が「亥の日」に炉を開く起源なのだそうです。
炉開きのお菓子が「ぜんざい」である理由は、餅にかぶった小豆の姿が亥の子供(ウリ坊)の背中に似ているから…。 御玄猪(おげんちょ)のお下がりのお餅を「ぜんざい」にした風習から…。 などと言われています。 また「ぜんざい」の語源は「善哉(よきかな)」という褒め言葉、あるいは神無月(10月)に神の集まる出雲で振る舞われる「神在(じんざい)餅」が訛って伝わったとか…。
炉のシーズンの始まりです。釜から「ゴー・・」という音が心地よく鳴り響きます。その音を松林を吹き抜ける風、「松風」と例えられるのはご存知の方が多いと思います。お料理のも松風というお料理がございまして、そちらは表面がけしの実で飾られているのに裏側はシンプルで「うらさびしい松風」にかけた名前だそうです。裏側の具材が豪華なものは松風とは呼ばないらしいです。
お水指は・・おききすることを忘れてしまいました。昨年先生から教えていただいた覚えなのですが、失念してしまいました。大した説明もなしに申し訳ありませんが、お水屋で撮影させていただきました。炉開きには三部(織部おりべ、瓢ふくべ、伊部いんべ)がお約束とのこと。伊部とは備前焼のことのようです。見た目だけではわからない約束事があるのもまた茶の湯かと思います。ちなみに蓋置は織部でした。これまた画像なしです。
お掛物は「開門接佳客」門を開けばよいお客様とふれあえるという意味だそうです。
主茶碗は信楽です。たなごころよく、色合いともどこか温かさを感じるお茶碗ご用意いただきました。
替え茶碗は京焼 。季節によって正面をかえて使えるお茶碗。このようなお茶碗も楽しいです。
お棗は出雲。楓の葉があしらわれています。季節にふさわしい美しいお棗を使わせていただけること本当ありがたいです。
お花入れは二重切りに椿は初嵐。桜の照葉をお入れいただきました。照葉をお入れいただきますと炉のシーズンが到来したのだなということをひしひしと感じます。
後半のお稽古では初嵐に小菊をお入れいただきました。
今月のお稽古は熱田神宮月釜と炉開きのお稽古が重なり、印象として駆け足のようなお稽古でしたが、結果として様々な会話、歴史的なお話がたくさん上がりましてとても密度の濃いお稽古となりました。お忙しい中、お稽古をしていただいた先生、先輩方に重ねてお礼申し上げます。(D.M記)