平成27年6月5日、熱田神宮献茶祭に行ってきました。
この日はあつた祭りも開催されるため、多くの屋台も出ており、
昼ごろから雨でしたが、賑わいをみせていました。
献茶祭は神楽殿で行われ、表千家 左海大 宗匠が濃茶と薄茶一服づつを献じられました。
私、誠に無知で恥ずかしいのですが、看板に「左海 大 宗 匠」と書いてあるのを、
「左海 大宗匠」と読んでしまい、大宗匠ってどんな方だろうなどと思ってしまいました。
失礼しました。
確かに大宗匠でしたが、表千家14代家元、而妙斎の弟様の家系だったんですね。
そんな宗匠のお点前を拝見できて誠に有難きことでした。
拝服席は龍影閣に於いて、席主は表千家 吉田生風庵。
お床は「熱田太神宮」のお軸と菖蒲で、天下泰平といった感じの、どっしりと安らかな雰囲気でした。
お茶はこの日初めに頂いたからでしょうか、大変美味しく感じました。
2008年の第15回官休会全国大会愛知大会、ここ龍影閣で下足番やお運びで汗をかいたのを思い出しました。
濃茶席は蓬庵に於いて、席主は松尾流 松尾宗典氏。
楽只軒のことを詠んだ冷泉為章の懐紙と小さく瑞々しい夏椿の蕾が印象的でした。
茶入は養老焼、大橋秋二作の蓋四方。
江戸後期の陶工とのことですが、この人の作品をもっと見てみたいと思いました。
薄茶席は又兵衛に於いて、席主は表千家 名古屋長生会。
お掛けものは「関活路通」。
先日の堀内宗心宗匠ご逝去という辛い局面を乗り切り、新たな道が開けるように
との思いが込められていると教えてくださいました。
そう聞くと、拝見させていただいた堀内宗心作の茶杓も重たく感じました。
ご冥福をお祈りいたします。
(NHK水曜 F.M. 記)